http://yamagata-np.jp/news/200902/28/kj_2009022800512.php
湯治場の風情を色濃く残す大蔵村の肘折温泉に28日、「肘折湯治文化研究所」が開設された。村、肘折地区、東北芸術工科大(山形市)などで構成する肘折温泉地域協議会(柿崎操策会長)による組織。開湯1200年の歴史ある湯治場の魅力を再発見し、さらに新たな「肘折版現代湯治」の創造を目指す。同日、肘折いでゆ館で開所式と設立記念シンポジウムが開かれた。 初代所長を務める赤坂憲雄東北芸工大大学院長が「文化としての湯治とその活用」、観光庁の水嶋智観光資源課長が「観光への教育の必要性とあり方」と題してそれぞれ基調講演。赤坂院長は「肘折は古くから疲れた人の心と体を癒やし、訪れた文人墨客らの新しい創造の現場にもなった」と述べた。さらに農閑期に農家が滞在したことなど、農業と湯治場のかかわりを指摘し「昔ながらの湯治スタイルを団塊の世代が受け入れるのは無理だろう。伝統を生かし、いかに持続可能な温泉地に脱皮できるか、転換を迫られている」と話した。 引き続き赤坂院長、水嶋課長、温泉研究家の八岩まどかさん、ユニークな旅行の企画で知られる風の旅行社(東京)の水野恭一営業部長らがパネリスト、やまがた観光まちづくり塾の川口直木塾長がコーディネーターを務め、パネルディスカッション。「人はなぜ旅に出るのか」「地域の魅力を発見するには」など、互いに独自の視点で語り合った。 シンポジウムに先立つ開所式では、柿崎会長らがあいさつ。東北芸工大の森繁哉教授が開所宣言した。研究所では、地元住民や芸工大の研究員らが湯治文化にかかわる資料の収集、図書館の運営、公開フォーラムの開催などを行う。 シンポジウムは県が開く「やまがた観光まちづくり塾in最上」と合同で開催した。 【写真】肘折湯治文化研究所の設立を記念し開かれたシンポジウム=大蔵村・肘折いでゆ館
by mo_gu_sa
| 2009-02-28 22:37
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