入浴中の事故が多発 大人と一緒なのに…

http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/090217/sty0902170828004-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/090217/sty0902170828004-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/090217/sty0902170828004-n3.htme0113829_0515549.jpg

 大人と一緒に入浴していながら、子供が浴槽内でおぼれる事故が多発していることが、東京消防庁の集計結果で明らかになった。そばで親が洗髪したり、先に出て着替えをしたり、タオルを取りに行ったりするわずか数分程度でも、深刻な事態につながっている。大人がそばにいながら、どうして悲惨な事故を防ぐことができなかったのか。予防策とともに、専門家に聞いた。(中島幸恵)

 今年1月12日夜、札幌市内の温泉施設で、家族と入浴に来ていた男児(5)が浴槽内で死亡する事故が起きた。男児は母親と一緒に浴室にいたが、母親が目を離したわずかな時間に一人で浴槽に入ろうとして誤って水中に転落、おぼれたとみられる。周囲には母親ら大人がいたにもかかわらず、男児がおぼれていることに誰も気付かなかった。

 東京消防庁が、平成18年1月から昨年末までに浴槽内でおぼれ救急車で搬送された管内の事故を集計したところ、10歳未満の子供が92人に上った。同時期にプールや川、海で水難事故にあった同年代の15人と比べ6倍も多い。92人のうち、1人は死亡、15人が重篤。年齢別では0歳児33人、1歳児37人で、合わせて全体の8割近くを占めている。

 事故発生時の状況を調べると、大人が先に出て兄弟や自分の着替えをするため、浴室内に子供を一人にして離れている間に起きた事故が25人と最も多く、保護者らと一緒に入浴中だったにもかかわらずおぼれた子供も21人に上った。

 「子供と入浴中、1分ほど目を離した間に沈んでいた」「一緒に入浴していた父親が居眠りをしてしまい、気づくと子供の顔が湯につかっていた」。ほかにも親が自分の髪を洗っているわずかな間におぼれたり、ほかの大人も大勢いる公衆浴場内でおぼれて気づかれなかったりしたケースが各3件起きている。

 また、浴槽に浮かべて使用する乳幼児用の浮輪がひっくり返りおぼれる事故も7件起きており、このうち6件は0歳児だった。

 調査にあたった東京消防庁生活安全課の大内康裕消防司令補は「2歳くらいまでの乳児は頭が重く、浴槽をのぞき込んだりしてバランスを崩すと自力で起き上がれず、大量の水を飲み込んでしまう。わずか数分程度、目を離しただけで取り返しのつかないことになりかねない。常に目を光らせてほしい」と注意を促す。

 さらに、「大人にとってわずかな水深でも、子供にとっては危険な深さ。子供の目線で危険な場所がないかどうか先回りして気をつけることが先決」と訴える。

 一方、「子供から四六時中、目を離さないのは無理なこと。むしろ、事故を予防する環境作りが先決」。こう指摘するのは、子供にまつわる不慮の事故を究明し、防止策を提唱している緑園こどもクリニック(横浜市泉区)の山中龍宏院長。山中院長は、子供が浴槽内でおぼれた事故について原因や状況を調べたところ、死亡に至らなくても重篤な状態で重い障害が残り、死に至る深刻なケースもあるという。

 山中院長は「子供と一緒に入浴している間は子供の入浴に専念し、浴室内に子供を一人にさせないで」と警鐘を鳴らしたうえで、「注意を喚起するだけでなく、浴室に危険を知らせる感知器を設置するなど万が一に備えた環境作りも大切」と話している。

■0~4歳児の事故死トップは「窒息」

 厚生労働省の平成19年人口動態調査では、不慮の事故で亡くなった0~4歳児は窒息死が130人と最も多く、次いで交通事故が68人、浴槽でおぼれたケースが26人で、ワースト3を占める。4歳までの乳幼児の死因は不慮の事故が全体の4割ほどに上るが、小児科常勤医が重症児に対応する小児専門の救命救急機関が不足しており、予測不可能な幼い命の危険を守る態勢の不備も指摘されている。

【写真】大人が大勢いる中での入浴でも子供がおぼれる事故は起きる。油断できない(本文と写真は関係ありません)
[PR]
by mo_gu_sa | 2009-02-17 08:26 | 温泉一般


<< 人吉球磨検定:商議所など、実施... 温泉熱でCO2削減 阿寒湖温泉... >>