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別府竹瓦・夜の路地裏散歩、昭和の風情楽しむ

別府竹瓦・夜の路地裏散歩、昭和の風情楽しむ
http://kyushu.yomiuri.co.jp/entame/onsen/beppu/be_09020701.htm別府竹瓦・夜の路地裏散歩、昭和の風情楽しむ_e0113829_1391970.jpg別府竹瓦・夜の路地裏散歩、昭和の風情楽しむ_e0113829_1392810.jpg別府竹瓦・夜の路地裏散歩、昭和の風情楽しむ_e0113829_1393775.jpg

【写真】(左)アコーディオンを演奏するぶんちゃんの先導で町を散策する一行
(中)懐かしの洋楽で盛り上がる「ヒットパレードクラブ」
(右)散策の最後にぶんちゃんのアコーディオンに合わせ、歌を披露する和智さん(右)。中央が早苗さん

 湯の街・別府で観光客の人気を集めている「竹瓦・夜の路地裏散歩」。地元のボランティアが毎月第2、4金曜日に案内を引き受けているイベントで、昨年は約450人が散策を楽しんだ。昭和の時代にさかのぼったような風情ある空間を観光客と一緒に歩いた。

 午後8時。観光スポットの竹瓦温泉には年配の男女が4人。福岡県朝倉市の県職員和智徳人さん(58)、早苗さん(56)夫婦は「別府にはよく来るけど、夜の街を歩く機会は少なかった。皆さんに街の魅力を教えてもらいたい」と言う。

 別府市は戦時中、空襲をほとんど受けなかったため、昔ながらの細い路地が残る。木枠のアーチと竹細工の照明が特徴のアーケード「竹瓦小路」や、幅が3メートルに満たない曲がりくねった「裏銀座」。その通り沿いには隠れた名店も多い。

 市内で別府観光の資料館を開いている平野芳弘さん(57)と、スナックのママさんたちがやって来た。別府を知り尽くしたガイドだ。

 一行はまず、近くの竹瓦小路へ。歴史を感じるアーケードを見上げながら歩いていると、ギターとアコーディオンを演奏する2人組が現れた。アコーディオン奏者の「ぶんちゃん」(日浦文明さん)と、ギター弾きの「くまはっちゃん」(二宮誠さん)だ。

 ぶんちゃんは別府で流しを始めて半世紀。コンビを組んでいたギター弾きの「はっちゃん」(上野初さん)が体調を崩したため、今は代役のくまはっちゃんが相棒を務めている。

別府竹瓦・夜の路地裏散歩、昭和の風情楽しむ_e0113829_1404039.jpg別府竹瓦・夜の路地裏散歩、昭和の風情楽しむ_e0113829_1405032.jpg 2人は竹瓦温泉の玄関をステージに、「リンゴの唄」や「青い山脈」などの懐メロを奏でて歌った。通りがかりの観光客らも立ち止まり、一緒に口ずさむ。ステージが終わると、一行はぶんちゃんの先導で再び散策に向かった。

 散策中にはママさんたちが「この店は雰囲気が良くて――」「ここは料理が安くておいしいの」などと教えてくれる。中にはアコーディオン演奏に気付いて店を飛び出し、名刺を出してアピールする店主も。

 1950~60年代の洋楽が生演奏される「ヒットパレードクラブ」にも立ち寄った。店内に流れていたのはエルビス・プレスリーやビートルズのナンバー。早苗さんはこの店が気に入ったようで、常連客と一緒に踊った。

 午後9時。約1キロの散策はネオン街の八坂通りで終わった。最後はぶんちゃんがリクエストにこたえてアコーディオンを奏で、参加者に1曲歌ってもらう。徳人さんは最初はためらったが、パンフレットを丸めてマイクのように持ち、十八番を熱唱した。

 「とても楽しかった。ガイド本では分からない魅力を知ることができた。今度は娘を連れて来ます」と和智さん夫婦。

 仕掛け人の平野さんは「この散策をずっと続け、別府を愛してくれる人を増やしたい」と話していた。

 竹瓦・夜の路地裏散歩の問い合わせは市観光協会(0977・24・2828)へ。

【写真】(左)竹細工の照明が並ぶレトロなアーケード「竹瓦小路」
     (右)散策中の参加者に名刺やパンフレットを渡してアピールする飲食店の女性

(2009年2月7日 読売新聞)
by mo_gu_sa | 2009-02-07 00:00 | 大分


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