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吉野ヶ里町は町の新たな特産品として7月下旬からジャンボニンニクを売り出す。通常の5、6倍の大きさで、その名も「吉野ガーリック」。2006年に一町一村の合併で誕生した町のように、旧三田川町職員のアイデアと旧東脊振村の農家が育ててきた作物が融合した。農作物を食い荒らすイノシシが好まないため、中山間地の耕作放棄地の解消にも役立つと期待も大きい。 西洋ネギ「リーキ」の仲間で、平均約500グラム、大きなものは1キロ近くになる。外観はタマネギみたいだが、内部は4-6片に分かれている。イチゴの観光農園を経営する松本茂さん(54)が25年ほど前からモグラの侵入を防ぐため、イチゴハウスのふちに植えていた。 特産化は名前が先行して動きだした。町の特産物を考えていた町農林課の内村寛樹さん(34)が「吉野ガーリック」を考案し、それからジャンボニンニクに出合った。松本さんを含む農家9人で「吉野ヶ里町にんにく部会」を昨年9月に結成し、計20アールで栽培を始めた。 松本さんが培ってきた化学農薬・肥料を一切使わない栽培法を伝授し、6月上旬に約5トンの収穫を終えた。今はニンニクのにおいを出すため、農家で乾燥させている。 地元農産物直売所「さざんか千坊館」、ひがしせふり温泉「山茶花の湯」などに並べ、価格は100グラム120円程度。丸々1個の販売も予定している。松本さんは「一片が大きくて調理しやすい。電子レンジで温めるとイモのようにホクホクしておいしい」という。 同町も悩まされているイノシシ被害は耕作放棄地を増やし、それがさらにイノシシを招く悪循環がある。イノシシがニンニクを好まないことに着目し、内村さんは「収穫時期が麦と重なり、作付けは山手のほうが向いている。販売力がつけば、耕作放棄地に広げたい」と話す。 今年から県の「キラッと光る県の特産物づくりチャレンジ事業」の支援を受けている。安全・安心の農産物を追求し、有機JASの認証取得を目指す。 【写真】ジャンボニンニクを掲げる松本さん。左は通常のニンニク
by mo_gu_sa
| 2008-06-19 14:04
| 佐賀
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