http://kyushu.yomiuri.co.jp/local/044/044_08031801.htm
こんこんとわき出る高温の温泉を活用し、施設を丸ごと床暖房するという、湯のまち別府ならではのシステムを、大分市の設計事務所と北海道が共同開発した。原油高の影響を受けないうえ、二酸化炭素の排出抑制にもつながるという優れもの。共同特許を出願中で、導入した有料老人ホームの入所者にも「肌に優しい」と好評だ。 開発したのは大分市の飯田建築設計事務所と、寒冷地向けの住宅設備を研究している北海道立北方建築総合研究所。2005年2月、別府市南立石にある観海寺温泉の旅館跡地に開業した「ゆうゆうの郷 白雲山荘」に初めて導入した。 同ホームでは、近くの高台に泉源があり、99度と高温の温泉が毎分100リットルわき出している。 この温泉を高低差を利用して施設に引き込み、熱交換器を使って水道水を65度に温める。さらに、床下の特殊鋼材に取りつけた直径1センチの管に通して鋼材や床を温め、部屋全体を24度前後に保つ。熱交換に使った温泉は入所・通所者用の風呂に使っている。 5階建ての同ホームにかかった設置費用は約3500万円。しかし、ほかの暖房方法では、年間のコストが電気で420万円、重油では613万円かかる。10年以内で元が取れる計算だ。 飯田建築設計事務所の今村靖治副社長は「腰痛が和らぐほか、全室同じように暖められるので、急激な温度差で体調を崩すヒートショックもない」と効能をPR。入所している添田昌枝さん(84)も「普通の暖房は肌にきつく感じられるけど、ここはほんわりと暖かく、気持ちいい」と満足そうに語った。 【写真】熱交換して全館に温水を供給する仕組みを説明する今村副社長
by mo_gu_sa
| 2008-03-17 08:00
| 大分
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