http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20070630102.htm
金沢工大情報フロンティア学部生命情報学科の小木美恵子教授と長澤晋吾准教授は今夏、山中温泉の癒やし効果の科学的検証に乗り出す。ストレスを感じると唾液(だえき)中に分泌されるタンパク質の量を入浴前後で調べることで、温泉のリラックス効果を証明する。加賀市とも協力し、その成果を山中温泉のブランド化、地域活性化に役立てたい考えだ。 この取り組みは県と大学コンソーシアム石川が連携して行う「地域課題研究ゼミナール支援事業」に採択され、地域と一体になって進められる。 小木教授は再生医療や細胞生物学を専門とし、医薬品の品質や安全性に関する技術開発の国家プロジェクトにも携わった。一昨年、金沢工大に着任し、最先端のバイオ技術研究を行っている。 唾液を用いたストレスチェックでは、一般的にアミラーゼやコルチゾールなどのタンパク質が標的となるが、今回の測定では「クロモグラニンA」などの量を調べる。 小木教授によると、クロモグラニンAはアミラーゼ以上に精神的ストレスに強く反応する性質がある。学生を対象にした測定では、論文発表の最中はその前後に比べ、クロモグラニンAの分泌が約二倍になるとの結果が得られた。 小木教授らは今年八月以降、入浴客の協力を得て入浴前後に二回唾液を採取し、その成分を分析する予定。入浴前に比べ入浴後のクロモグラニンAが減少していれば、温泉のリラックス効果を実証できる。足湯と全身浴での違いや、癒やし効果が最も高まる入浴時間なども調べたいとしている。 このような調査は北陸では初の試みで、成果は来年一月ごろに発表される。小木教授らは「学生とともに地域の発展に役立てればうれしい。子どもと高齢者、男女間での差なども調査したい」と意欲を見せている。 【写真】癒やしの効能が科学的に調べられることになった山中温泉
by mo_gu_sa
| 2007-06-30 04:12
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