http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_07061651.htm
長崎県島原市の県立島原農高の生徒たちが、島原の温泉水を利用したトマトの栽培に成功した。3年がかりで実を結んだトマトは糖度も高いうえ、ミネラル分、ビタミンCも一般的な方法で生産されたものより多い。 生徒たちは「温泉トマト」と名付け、商標登録とともに栽培技術の特許も出願。同高は「県や農協とも協議しながら、夕張メロンのようなブランド化を図り、地元農業の活性化につなげたい」と夢を膨らませている。 栽培しているのは、野菜部に所属する小林弘明さん(16)ら2年生8人。 同部では3年前から地域の特性を生かした野菜や果物作りの取り組みを進め、「温泉水に含まれるミネラルが、栽培にも良い効果を与えるのでは」と温泉トマト作りに挑戦した。 最初はハウス内の温度に応じて、どれぐらいの温泉水を使えばいいかなどが分からず、枯れたり、しおれたりと失敗の連続だった。途中から現在のメンバーが引き継ぎ、データを集積するなどして徐々に栽培方法を確立した。 現在、同高の敷地に隣接した約120平方メートルのハウス2棟で、通常の大きさのものとミニトマトを各約200株、苗を各約50株ともに温泉水と水で水耕栽培している。 温泉水は同部顧問の陣内秀樹教諭(30)と生徒が、近くの市役所玄関前に設けられた無料の「飲泉所」から毎日、200リットルをポリタンクに入れて車で運搬。ナトリウム、マグネシウムを多く含んでいるという。 温泉トマトの糖度は、一般的な方法で栽培されたトマト(3~6度)を上回る7度以上。中にはスイカの11度を上回る13度のものもあった。ミネラル分も一般的なものの2倍ほどで、ビタミンCも約4倍あった。ただ、詳しい栽培方法や糖度が高くなるなどした理由は、特許取得までは「秘密」としている。 温泉水にミネラル分が豊富なためか、肥料は通常より少なくてすみ、収益性も高いという。 今春、初めて地元の市場に出荷。温泉トマトとは伝えていなかったが、通常の倍以上の1キロ当たり800~920円で取引された。 【写真】「温泉トマト」の手入れをする生徒ら(長崎県島原市で)=篠原太撮影
by mo_gu_sa
| 2007-06-15 12:00
| 長崎
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