空振り団塊向けツアー/県とNPOの企画

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 今年から大量退職が始まる「団塊の世代」にI・Uターンしてもらおうと、県とNPO法人「大分“YUKI”生活応援団」(大分市)は、県内各市と共同で「田舎暮らし体験」と題したツアーを企画した。しかし、あの手この手で募ったものの、県のツアーは参加者が募集定員に届かず、同応援団のツアーに至っては参加者ゼロのため中止が決まった。「移住者」を呼び込む前段階で早くもつまずいた格好だ。(成沢解語)

 「温泉・名勝・名水・名産・交流・ぬくもりetc. 大分の田舎暮らしを“ちょびっと”体験してみませんか?」

 県がホームページに掲載したツアーの案内には、こんな言葉が躍る。「退職したら、田舎で静かに暮らしたい」――ツアーは、そんな思いを抱いている団塊世代の熟年夫婦も多いはずと考え、過疎の進む農村に一人でも多く移り住んでもらうのが狙いだ。

 県と共同で企画したのは、過疎の村を抱え、団塊世代の移住に高い期待を寄せる中津、日田、竹田の3市。中津と竹田が2~4日、日田が9~11日のそれぞれ2泊3日で、いずれも現地の雄大な自然と、「そば打ち」や「わさびじょうゆ漬け作り」などの体験型プログラムを呼び水にしている。

 竹田のツアーでは、滝廉太郎が「荒城の月」を構想したとされる「岡城址(じょう・し)」や、国内有数の炭酸泉を有する「長湯温泉」など観光名所を巡る。2日目は「農業体験」を中心に、「川釣り」や「山歩き」、「草木染め」や「みそづくり」を楽しむコースも用意した。

 県でツアーを担当する観光・地域振興局は「現地の住民と交流するほか、民家に『ホームステイ』もできるので、地域を『体感』できるツアーになっている」と胸を張る。

 ところが、参加者はいずれのツアーも定員の20人には遠く及ばず、竹田で9人、日田で5人、中津に至っては、たった2人だけ。中津市はツアーの移動に24人乗りのマイクロバスを準備していたが、結局8人乗りのワゴン車に急きょ変更した。中津市の担当者の一人は「5人以上集まらなかったら中止でしたが、せっかく応募してくれたので……。それにしても、こんなに少ないとは思わなかった」。

 同応援団が企画した豊後高田市のツアーでは、1人の応募もなく、結局中止になった。参加費が県のツアーは2万円なのに対し、豊後高田のツアーは3万1500円。同事務局は「参加費が安い県のツアーの方に人が流れたのでは」と言うが、もともと少ないパイを奪い合ってしまった側面が強い。

 同応援団は昨年から、このツアー事業を手がけ、これまでに杵築、竹田、日田市の順で3回ツアーを企画した。東京や兵庫、愛媛などから、30~60代まで幅広い年齢層の男女計14人が参加したが、実際に移住したのは玖珠町に1人だけだった。

 県の担当者の一人は「大分県の人気が低いというわけではないと思うが、専門誌だけでなく、一般誌に広告掲載するなど、もっと告知に力をいれるべきだった」と話している。
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by mo_gu_sa | 2007-03-02 06:00 | 大分


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