http://www.sakigake.jp/p/akita/topics.jsp?kc=20111027h
温泉入浴が入眠時の体温変化を促進し睡眠を改善することを、秋田大大学院医学系研究科の上村佐知子助教(理学療法学講座)、神林崇准教授(精神科学講座)らの研究グループが実験で明らかにした。神林准教授は「温泉は睡眠に良いといわれているが、客観的データがなかった。実験で効能を科学的に証明できた」としている。27日、秋田市で開かれる日本自律神経学会で報告する。
研究は、同大が米スタンフォード大、日本健康開発財団(東京)と共同で実施した。昨年10月、平均年齢21歳の男子学生8人を対象に、秋田市内の温泉施設で実験。ナトリウム塩化物泉の温泉に入浴▽水道水の風呂に入浴▽入浴しない—の3条件で、体温変化と睡眠時の脳波を調べた。
実験の結果、直腸で計測した深部体温は温泉入浴した場合に最も上昇し、就寝後にかけて急速に低下した。脳波測定では、深い眠りの際に現れるデルタ波の量は、温泉入浴後が最も多かった。