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別府八湯・名人への道:/78 古戦場跡の共同温泉 /大分

http://mainichi.jp/area/oita/news/20100828ddlk44040680000c.html?inb=yt

 8月初めの昼下がり。前の道路を通るたびに気になっていた七ツ石温泉に出かけた。長女日向子(5)は常々「お昼なら一緒に行く」と言っていた。

 「七ツ石」は、関ケ原の戦い(1600年)の2日前、現在の別府市中部で大友義統(西軍)と黒田孝高(東軍)が激突した「石垣原の戦い」の古戦場の一つだ。赤い鳥居をくぐると正面に地名の由来となった巨岩がいくつも横たわり、その奥に温泉がひっそりと建っている。

 一帯では昭和初期、久留米絣(くるめがすり)で財をなし観海寺温泉なども開発した、福岡県久留米市出身の故国武金太郎氏が高級住宅地「別府荘園」を造成した。七ツ石温泉はその時に造られた大型温泉3施設の一つ。1933年の完成時、ピンクのモダンな建物だったという。

 71年に現在の建物に改築され、今は地元住民でつくる温泉組合が運営する。組合長の田原康行さん(69)は「今も1日約80人の地元住民が入浴し、外来入浴も平均5、6人はいる」と話す。

 地元の人から「今なら熱くないから入りやすいよ」と言われて湯をかぶった。日向子は「ぬるい湯は気持ちいいなあ」と笑顔で語りながら付け加えた。

 「木が多いから、セミの声がすごいな。ストロー(みたいな口)で、樹液を吸うからやろうな」 【祝部幹雄】

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 ◇七ツ石温泉(荘園)

 市内各地に温泉を送る民間企業「泉都温泉給湯」の給湯ラインを使う共同温泉。源泉は同市観海寺地区の単純泉で、七ツ石温泉へは65度程度で届く。営業時間は午前7~11時と午後3~10時。立ち寄り湯の入浴料は一般150円、小学生50円。問い合わせは田原さん0977・23・8705。

毎日新聞 2010年8月28日 地方版
by mo_gu_sa | 2010-08-28 00:00 | 大分


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