打ち上げ見学客誘致 課題 種子島

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 準天頂衛星「みちびき」を搭載したH2Aロケットが11日に打ち上げられる鹿児島県・種子島。「ロケットの島」として打ち上げは大きな観光資源だが、宇宙航空研究開発機構や企業の関係者がどっと押し寄せる一方、宿泊やレンタカーは予約が取りにくくなり、一般の観光客には不便な面も多い。島では、来客増加に向けた取り組みが始まっている。

 ★宿も車も不足

 種子島観光協会によると、島内の宿泊施設の収容能力は約2300人。しかし、打ち上げ当日は種子島宇宙センターがある南種子町でほぼ100%、隣の中種子町も7-9割が関係者で埋まり、空室は乏しい。

 レンタカーの予約はもっと困難で、日産レンタカー西之表店(西之表市)によると、島内2カ所に計約40台の車を用意しているが、打ち上げ日が発表された途端に予約が殺到、隣の屋久島からも車をかき集めるが足らない。「本土から応援の車を借りるにもフェリー代が重荷。かといって、空きがある日ごろから台数を増やすのも難しいし」と話す。

 ★情報提供強化

 種子島観光協会は今回の打ち上げに合わせて、少しでも不便な状況を改善しようと、宿泊施設の予約状況一覧をホームページ(HP)で初めて掲載した。

 HPでは9日現在の予約状況として、11日は掲載52軒の大半が満室だが、3軒に空室があることが一目で分かる。観光客にとって使い勝手はよく、協会はレンタカーについても予約一覧を作れないか検討中という。

 山野文隆事務局長は「打ち上げ前は『宿が見つからない』という問い合わせが続く。1人でも多くの人に見てもらえるように提供できる情報を増やしたい」と話す。

 ★団体客を待望

 受け入れ側からすれば効率の良いのは団体客。ただ、打ち上げが天候不良で延期になることも珍しくなく、旅行会社の見学ツアーは少ない。近畿日本ツーリスト九州鹿児島支店は「打ち上げは不確定要素が多く、ツアーを組みにくい」と語る。

 そこで南種子町役場は独自に動いた。今回初めて、鹿児島市発着の2泊3日のツアーを企画。宇宙センターや打ち上げの見学、元センター所長のロケット講座に温泉と充実した内容で、宿泊場所は町立の青少年研修施設を使うはずだった。

 残念ながら今回は告知が8月中旬と遅れ、応募者が少なくて中止になったが、それでもめげず、町の担当者は「需要は間違いなくある。次回の打ち上げでも再挑戦します」と意気込んでいる。

【写真】種子島のロケット発射台を展望台から見学する観光客。打ち上げは、地元にとって大きな観光イベントでもある

=2010/09/11付 西日本新聞朝刊=
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by mo_gu_sa | 2010-09-11 01:24 | 鹿児島


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