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和歌山県白浜町は、白浜温泉や椿温泉などの温泉資源調査を実施する。調査は1995年以来15年ぶり。事業費540万円を盛り込んだ補正予算案を、8日開会の町議会定例会に提案した。町観光課は「温泉資源の状況や経年変化を把握し、保護策を検討するのに役立てたい」と話している。 町によると、町内に源泉は約100カ所あり、そのうち白浜温泉には約90カ所あるという。 調査は、温泉会社の源泉を中心に白浜温泉で18カ所、椿温泉で2カ所を選定。ほかに日置川地域を含めた数カ所を加え、温泉の成分やゆう出量、泉温などを調べる。 1959年と95年にも調査をしており、過去2回と同様、今回も財団法人中央温泉研究所(本部・東京)に依頼する。予算案が可決されれば、温泉研究所との打ち合わせや温泉会社への説明などにかかり、年内には調査を終える予定。 前回の調査で同研究所は「泉温やゆう出量は、長期的には、減衰はさほど大きくないものの進展しているとみた方がよい。塩水化も必ずしも停止したわけではない」と分析。地中の温泉資源量には限界があり、採取量が過大だと温泉脈の圧力低下、泉温低下、泉質変化が起こるとして「保護対策は源泉を中心とする保護地域の規制では不十分で、温泉を取り巻く環境に配慮した方向に転換する必要があると考えられる」と指摘した。 白浜温泉はここ10年ほどで企業の寮・保養所が相次いで閉鎖され、温泉の採取量はピーク時の半分程度(毎分6千余リットル)に減少。温泉会社関係者の間では需給バランスが取れた状態とされている。 一方で、温泉街の都市化に伴う開発の進展や源泉の老朽化が、自噴泉の衰退やゆう出量の低下を招いている恐れがあるとされ、源泉の適切な維持管理の確立が急務とする声が高まっている。 白浜温泉の主な地域は、県の要綱で、新たな掘削と採取量を増やすことを厳しく制限する第1保護地域(76年10月施行)に指定されている。 (2010年06月08日更新)
by mo_gu_sa
| 2010-06-08 17:00
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