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竹中工務店、電気分解で除菌する自動制御の「温泉水電解除菌システム」を実用化

http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=247829&lindID=4

電気分解で除菌する自動制御の「温泉水電解除菌システム」を実用化
― 塩化物泉*のレジオネラ属菌対策を安全で簡単に―

 (株)竹中工務店(社長:竹中統一)は、(株)東京ドーム・リゾートオペレーションズ(社長:神田政登)、(株)ナカボーテック(社長:江藤勝利)と共同で、電気分解により温泉水のレジオネラ属菌を除菌する「温泉水電解除菌システム」を開発、熱海後楽園ホテルで実用化すると共にその効果を実証しました。
 「温泉水電解除菌システム」は、温泉の配管内に設置した「電解装置」で温泉水(塩化物泉)に含まれる塩化物イオンを電気分解することで塩素を発生させ、温泉水を除菌するシステムです。これまで、循環式温泉のレジオネラ属菌対策は、塩素剤を投入する方式が一般的でした。このシステムでは塩素剤を使用しないため、塩素臭を抑えるなど源泉の温泉品質を損なうことなく除菌が可能となりました。
 また、自動制御により残留塩素濃度を一定に保つことができるため、保守・管理が容易で、電気代などのランニングコストを低くおさえることができます。

 塩化物泉*:食塩NaClを主成分として含む温泉で、旧泉質名は「食塩泉」

【システムの特長】下記のような要望を持つ温泉のホテル・旅館に最適のシステムです。

□残留塩素濃度の管理を容易にしたい
 残留塩素計で計測したデータを電解槽にフィードバックすることで、入浴者数に応じて自動的に残留塩素濃度を調整するため管理が容易。

□日常的な塩素剤の投入作業から解放されたい
 自動制御により「電解装置」で温泉水(塩化物泉)を電気分解し、温泉水中に含まれる塩化物イオンから塩素を発生させるので、日常的な手間は残留塩素計の保守のみである。

□電気代を削減したい
 ランニングコストの電気代は、規模や水質にもよるが年間数千円以内と安価。

□温泉が本来持っている泉質を保ちたい
 温泉水(塩化物泉)を電気分解して得られる電解水は塩素臭が少なく拡散性にも優れており、安全で源泉の温泉品質を損なうことなく高い除菌効果が得られる。

<電解装置>
 ※画像は添付の関連資料を参照

【効果の実証】
 本システムについては、3年以上前から熱海後楽園ホテルで運用を開始しました。残留塩素濃度は厚生労働省の指導基準である0.2~0.4mg/Lに保たれ、除菌効果を発揮できることが実証されました。

 当社では今後、熱海後楽園ホテルでの採用実績をもとに、環境にやさしい技術として循環式温泉浴槽を設置する旅館やホテルなどに展開していきます。

【システムの概要】

 ※概要図は添付の関連資料を参照

(1)電解装置
 電解装置は、電極を有する配管タイプのもので、電極は貴金属をめっきしたチタン素材の層状構造。配管にそのまま組み込んで使用するため、場所をとらず設置も容易です。温泉水を配管内で直接電気分解し、電極は高い電解効率を発揮します。装置の販売は(株)ナカボ-テックが対応します。

*塩化物泉に含まれる塩化物イオン濃度が1000mg/L 以上の温泉が適用対象となります。(導入には、事前の水質調査が必要)

(2)残留塩素計
 残留塩素計は、残留塩素濃度を監視し計測したデータを電解装置に常時フィードバック。厚生労働省の指導基準である残留塩素濃度0.2~0.4mg/L に自動制御します。また残留塩素濃度は制御盤にデジタル表示されるため、常時確認することができます。

● 関連リンク
(株)竹中工務店 ホームページ

● 関連資料
電解装置
システム概要図
by mo_gu_sa | 2010-03-30 00:00 | 温泉一般


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