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別府八湯・名人への道:/46 別府ホテル清風(北浜) /大分

http://mainichi.jp/area/oita/news/20090710ddlk44040604000c.html

 ◇広々お風呂で満足

 「ママと大きなお風呂に入る」

 家族4人で出かけたホテル清風で、外遊びが大好きな長女日向子(4)が珍しく、露天風呂ではなく室内大浴場を選んだ。筆者は、誕生日を迎えたばかりの長男裕紀(1)と廊下で2人を待った。

 ホテル清風は、福島県会津若松市出身の故牧野忠康氏が別府市内で白土鉱山などを経営した後、1931(昭和6)年に開業した旅館清風荘が前身だ。ノリの山本屋、お菓子のとらや、ふとんの西川の社長、後に首相になる鳩山一郎らの定宿だった。作家、武者小路実篤は専用部屋が作られるほどの常連だった。

 4代目の牧野耕太郎・企画営業部課長(31)は「36年、初代女将(おかみ)のすみゑが芸者8人を連れて高松まで文壇の大御所らを迎えに行き、船内で大宴会を開きながら別府まで戻ったこともある」と紹介する。戦前の別府観光の飛躍期だった。清風荘はその後増築を繰り返し、161室の大ホテルに生まれ変わった。

 日向子たちを待つ間、裕紀は廊下でハイハイして遊んだ。浴衣姿で通りかかる人たちにニコニコと笑いかけ、すっかり人気者だ。そこへ風呂から上がってきた日向子は言った。「私、暑いからもうお父さんとはお風呂に入れんのやぁ」

 「連載が『裕紀との湯めぐり』に変わっちゃうぞ」と思いながら、筆者は息子と露天風呂に向かった。【祝部幹雄】

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 敷地内に3カ所の源泉があり、いずれも52~53度の塩化物泉・炭酸水素塩泉。別府湾を一望できる屋上露天風呂や大浴場、岩風呂、家族湯など多彩な風呂を楽しめる。立ち寄り湯の営業は午後2~8時。入浴料は500円(小学生250円)。問い合わせは0977・24・3939。

毎日新聞 2009年7月10日 地方版
by mo_gu_sa | 2009-07-10 00:00 | 大分


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