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九州・山口テーマパーク:記者お勧めの温泉 /九州

http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20090524ddlk40040202000c.html

 秘湯、名湯に共同浴場、老舗旅館……。今週は、記者が郷土自慢の温泉を訪ねました。

 ◆大分

 ◇下町情緒楽しむ8湯 1日で「初段」認定プラン--湯の町・別府

 約3000カ所の温泉浴槽があるといわれ、温泉分類11種類中放射能泉を除く10種類がそろう湯の町・別府市。中でも、地元の人たちが集う共同温泉は、旅館やホテルとは別の趣がある。敷地内に温泉を持つ同市朝見の喫茶店「茶房たかさき」のマスターで、別府八湯温泉道名人会代表理事の高崎富士夫さん(67)が始めた市内8カ所の温泉を1日で回るプランが、別府入門には最適だ。

 同市には温泉8カ所に入浴する度に段位が上がり、計88カ所の入湯を果たすと「名人」になれるスタンプラリーがある。これを手軽に楽しんでもらうのが狙いだ。高崎さんのプランでは1日で「初段」を取れる。

 原則毎日開催(要予約)。午前9~11時にJR別府駅集合で、近くの共同温泉7カ所を巡り、最後は「たかさき」の温泉に入る。記者も、市内の温泉を4歳の長女と訪ね歩く大分県版連載企画「別府八湯 名人への道」の取材で既に5カ所に入浴した。泉質はあっさり系の単純温泉か炭酸水素塩泉。街の息遣いを感じさせる情緒が心地よい。

 地図とコーヒー代、スタンプ帳、申請料、温泉代で計2200円。茶房たかさき(0977・23・0592)。【祝部幹雄】

 ◆福岡

 ◇鳥の鳴き声聞きながら--脇田

 福岡、北九州両政令市のほぼ中間にある宮若市の脇田温泉。「福岡の奥座敷」と呼ばれて人気が高い。渓流沿いの自然豊かな立地ながら、都市部から車で1時間以内と近いこともあり、来福した有名人がお忍びで訪れることもあるとか。

 築約160年の民家を改装した老舗旅館「湯原荘」女将、柴田多恵子さん(59)によると、1952年に湯場から湯を引いて同旅館を開いたのが始まり。60年代半ばまでに次々と旅館ができた。

 アルカリ性単純泉で、神経痛、疲労回復などに効果があるとされる。「肌がつるつるになると女性からも評判です。鳥のさえずりを聞きながらくつろいでください」と柴田さん。現在、5軒が営業中。問い合わせは、脇田温泉旅館組合(市観光協会内、0949・55・9090)。【入江直樹】

 ◆長崎

 ◇源泉100度の食塩泉--小浜

 島原半島には、普賢岳周辺に三つの温泉がわく。雲仙市の小浜温泉はマグマだまりに最も近く、源泉温度は100度。海水混じりの食塩泉で皮膚病、神経痛に効くという。ここの脇浜共同浴場は1937年開業の木造建築。約20年前に亡くなった渡辺タシさんが経営を始めたことから「おたっしゃんの湯」と親しまれ、今はおいの宅島久男さん(83)が継いでいる。

 源泉掛け流しで、水で埋めないと入れないほど熱い。手足の先がじんじんしてきたら湯から出て、雑談タイム。「この熱さがよか」と25年通う諫早市の田中政喜さん(62)。「きれいか湯」と竹筒でうまそうに飲泉した。

 午前6時~午後9時半営業。大人150円▽小学生以下70円。【古賀亮至】

 ◆宮崎

 ◇蒸し風呂が自慢--白鳥・上湯

 霧島連山白鳥山の中腹(780メートル)にある、えびの市設置の「白鳥温泉上湯」。明治初期、征韓論に敗れた西郷隆盛が心身を癒やした。

 市街地や九州山地を一望する露天風呂と、床下から噴出する蒸気を利用した蒸し風呂が自慢だ。木造の室内は50度以上。床に水をまきながら楽しむ。「サウナと違ってヒリヒリした熱さがない。しっとりとしている」と広島県福山市の児玉義光さん(65)。のどや気管支にいいそうだ。

 温泉は単純酸性泉。リウマチ性疾患や水虫などに効能がある。えびの高原から車で約10分。中学生以上300円、小学生200円。宿泊も可。同上湯(0984・33・1104)。近くに下湯もある。【木元六男】

 ◆山口

 ◇西日本屈指の展望--西長門リゾート

 西日本屈指の展望を誇る下関市豊北町の「ホテル西長門リゾート」。角島大橋のそばにあり、晴れた日にはコバルトブルーの海を堪能できる。

 訪れた日は、強風と曇り空だったが露天風呂につかると、豪快に寄せては返す日本海の白波が目前に迫り、上気した肌には吹き荒れる風も心地よい。屋内の湯からも大きなガラス窓越しに空と海を眺められ、しばし仕事を忘れそうになった。さらに屋根のない男湯の露天風呂では、一層の開放感を味わえるとか。

 湯は透明で軟らかく、神経痛、筋肉痛などに効くという。日帰り入浴の利用料は、中学生以上1000円▽子供500円。問い合わせは、同ホテル(083・786・2111)。【藤沢美由紀】

 ◆佐賀

 ◇ひそかな人気を呼ぶ、シーボルトのあし湯--嬉野

 「日本三大美肌の湯」の嬉野温泉。重曹泉の泉質は皮膚の老廃物を洗い流し、みずみずしい肌をよみがえらせるといい、特に女性に好評だ。その中でひそかな人気を呼んでいるのが「シーボルトのあし湯」(無料)。

 00年、同温泉の「遊湯広場」(嬉野市嬉野町下宿乙)に設けられた。オランダのシーボルトが1826年に立ち寄ったことにちなんだ命名という。「血液の循環がよくなり、肩こりやむくみも取れます」と関係者。足を浸していた鳥栖市の藤田サカエさん(87)は「つるんとして気持ちが良いですね」。

 年中無休で24時間利用できる。また、毎月第3水曜は、指定各温泉の大人の入浴料が半額になるサービスもある。【原田哲郎】

 ◆熊本

 ◇ヌルヌル、美肌効果--平山

 「美肌の湯」として知られる山鹿市平山の平山温泉郷。その一つ「やまと旅館」の温泉に夕刻入った。林に囲まれてライトアップされ、落ち着いた雰囲気に包まれる。

 弱アルカリ性でヌルヌルする泉質は「美肌効果」が高そうだ。平山温泉は九電工のアンケート(09年)で九州・山口の「満足した温泉地」ランキングで1位に。ストレス解消や疲労回復にもつながるとして人気を呼んでいる。

 日帰りの入浴時間は午前8時半~午後9時。入湯料400円(小学生以下250円)。温泉を使って作られた甘みのある豆腐も1丁300円で販売されている。やまと旅館(0968・43・8255)。【遠山和宏】

 ◆鹿児島

 ◇県内最古、名湯百選--川内高城

 薩摩川内市中心部から北に約15キロ。山あいにひっそりとたたずむ川内高城(たき)温泉は、旅館とホテル合わせて5軒だけの、小さな温泉郷だ。スナックや喫茶店などは一切無し。昭和、それも戦後間もないころの「湯治場」の雰囲気が漂う。

 約800年前、鎌倉時代の文献に記され、県内最古とされる。全国名湯百選にも認定された、由緒ある温泉だ。幕末には西郷隆盛が幾度となく訪れ、湯上がりに囲碁を楽しんだという。温泉街入り口では今、湯船につかった西郷(せご)どんが出迎えてくれる。

 200円を払って、共同湯に入る。木造の風呂場は貸し切り状態だ。つるつるした単純硫黄泉につかり、湯上がりは軒下で夕涼み。存分に湯治気分が味わえた。【馬場茂】
by mo_gu_sa | 2009-05-24 00:00 | その他


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