http://mainichi.jp/area/oita/news/20090313ddlk44040677000c.html
◇「白い湯」の伝説伝え 久しぶりに長女日向子(4)と2人だけで温泉に出かけた。日向子は「お父さん、もうすぐ誕生日やな。お母さんと何でも作ってやるからな」と言いながら、元気に温泉に向かった。 JR別府駅にほど近いこの場所に共同温泉が建てられたのは1932(昭和7)年。野口温泉組合がまとめた50周年記念誌(82年刊)によると「別府白湯温泉会社」が整備した市内給湯を利用。地元で資金を出し合って温泉施設を建設したという。浴槽の底に真っ白に沈むほどの湯の花が交じり「あせもなどの皮膚病にいい」として県内や四国からも多くの湯治客が押し寄せた時期もあった。ただ、近年は湯の花はほとんど交じらなくなり「白い湯」は伝説になりつつある。 温泉組合長の片野政隆会長(78)はこの地に移り住んで50年。「世間話をしたり、背中を流し合ったり……。温泉は生活の一部だった」と振り返る。だが、近年は高齢化の影響などもあり、運営は次第に難しくなってきている。湯をくんで帰る「くみ湯組合」もあり洗濯などに使う人でにぎわったが、こちらも近年は利用者が減った。 ゆっくりと体を温め、風呂から上がろうとした時、誤ってはねた湯が日向子の顔にかかった。日向子はニヤッと笑って言った。 「なにするんやぁ。男は女の子を守らんといかんので」 【祝部幹雄】 ============== 別府市南立石の山中にある泉源から給湯管で送られる無色、透明の単純温泉。源泉温度は約70度で、野口温泉に届く時には50~60度程度になる。営業時間は午前6時~正午と午後3時~午後10時半。入浴料は大人100円、子ども50円。
by mo_gu_sa
| 2009-03-13 00:00
| 大分
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