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手作り駅弁大人気

県内最古の木造駅舎「嘉例川駅」名物
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 霧島市隼人町にあるJR肥薩線・嘉例川駅の駅弁「百年の旅物語『かれい川』」(1050円)が人気を集めている。先月、JR九州が発表した「九州の駅弁ランキング」では、2年連続の1位を達成した。特急「はやとの風」の登場を記念して発売されて5年。1903年に開業した県内最古の木造駅舎と共に、新たな駅の名物となっている。(新屋敷さつき)

 嘉例川駅での「かれい川」の販売は、毎週土、日曜日に限定。駅には朝から多くの観光客が訪れ、ほとんどの人のお目当ては駅弁だ。あっという間に20人ほどの列ができた。地元の妙見温泉振興会の只野公康会長は「駅弁ランキングの発表以来、ますます人が増えました。昔は誰も来ない駅だったんですけどね。駅弁のおかげです」と感慨深げ。用意された130個は、約40分で売り切れた。

 駅弁は、妙見温泉観光協会(現・妙見温泉振興会)が企画した。地元で試作品を募って審査した結果、隼人町で「森の弁当やまだ屋」を営む山田まゆみさん(51)と長女の佳代さん(26)の「かれい川」が、ホテルや旅館の豪華な弁当を抑えて選ばれた。中身は、昔ながらの「ガネ」と呼ばれるサツマイモの天ぷら、嘉例川特産のシイタケやタケノコを使った炊き込みご飯、コロッケ、千切り大根の煮物などの6品。肉や魚は使われていない。「安心安全で体にいいものを」と地元産の食材を中心に、すべて手作り。そのため1日200個が限界という。

 駅弁を目当てに訪れたという蒲生町の主婦(63)は「おばあちゃんを思い出す懐かしい味。なんだかホッとします。だから駅弁ランキングで1位になるのもわかる」。伊佐市の主婦(52)は「素朴なところが魅力だと思う」と話す。

 炊き込みご飯は、まゆみさんが母親から受け継いだ味で、ガネは近所のおばちゃんたちの直伝。どれも家庭料理で、まさに「山田家のお弁当」だ。まゆみさんは「まるで精進料理でしょう。これでいいのかなと思っていたので、1位になったときは本当にうれしかったです」と満面の笑みを浮かべた。

 毎週、土、日曜日は大忙し。今では夫の文昭さん(60)も仕事の合間を縫って手伝っている。家族3人、あうんの呼吸で仕事をこなす。「大変だけど、おいしかったと声をかけられると疲れは吹き飛びます」と口をそろえる。

 「かれい川」は、2日前までにJR駅の窓口で予約すれば、特急「はやとの風」の車内でも月曜日以外は購入できる。

【写真】(左)「百年の旅物語『かれい川』」
     (中)嘉例川駅で駅弁を求める人の長い行列
     (右)「喜んでもらえれば」と語る山田さん一家(左から文昭さん、佳代さん、まゆみさん)

(2009年3月8日 読売新聞)
by mo_gu_sa | 2009-03-08 00:00 | 鹿児島


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