http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20070825/08.shtml
島原市の県立島原農高(金子正司校長)の食品加工部の生徒二人が、島原温泉水を利用した「おから」の溶解処理技術を開発し、特許を出願した。溶解率は70%に上り、処理費用の軽減が期待される。 おからは豆腐を製造する際の豆乳のしぼりかす。原料一キロから一・二-一・五キロ産出され、全国で年間約七十五万トンできるという。ごく一部が食材や肥料に利用され、大部分は家畜の飼料に用いられるが、水分が多く、放置すると悪臭が出るなどの欠点がある。飼料効率が低く、畜産業者からは敬遠される傾向にあり、処理費用がかさむという。 食品加工部は五年前、おからの再利用の研究を始め、温泉水に含まれる炭酸水素ナトリウムなどの成分がおからの繊維を溶かすことに着目。食品科学科二年の田中雄祐君(16)と園田加菜美さん(16)が試行錯誤を重ね、処理方法にたどり着いた。 温泉水は市役所近くの水くみ場から運搬。おから百三十グラムに温泉水八リットルを混ぜ合わせ、圧力鍋で一定の圧力をかけ、三十分-二時間加熱すると、全体の70%が溶けてなくなる。処理した後の水は次回の豆腐製造に再利用するほか、利用方法を検討していくという。 田中君は「身近にある温泉水にこんな効用があるとは驚いた」、園田さんは「地域の資源の有効な活用法をアピールできればうれしい」とそれぞれ話している。 【写真】温泉水を活用したおからの溶解処理の特許を出願した田中君(左)と園田さん=島原農高
by mo_gu_sa
| 2007-08-25 10:00
| 長崎
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