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鹿島市のNPO「肥前浜宿水とまちなみの会」(熊本義泰会長)が、商標登録した「肥前浜宿」の名称を使った日本酒が完成し、醸造元が全国販売を始めた。同市浜町の酒蔵通り一帯が昨年4月、国の重要伝統的建造物群に選定されたことを受け、名称の保護と町並みを全国にPRするのが狙い。商標使用料は町並み保存の活動費などに充てられる。 同会は1997年、旧長崎街道沿いに残る酒蔵通りとかやぶき民家群の保存、活用を目的に発足。町並み一帯を「肥前浜宿」と名付け、酒蔵コンサートやシンポジウムなどのイベントを開く一方、名称を全国へ広め、地域産業の活性化にもつなげようと商標登録の研究を続けてきた。登録は昨年5月に完了した。 日本酒は、同会からの依頼を受けた地元の「峰松一清酒造場」が製造。アルコール度数17度の純米にごり酒で、昨年10月に仕込み、先月下旬から販売を始めた。 ラベルには「肥前浜宿」の文字が記され、720ミリリットル入りで1本1500円。商標使用料として売り上げの1%ほどが同会に支払われる。製造した1789本のうち、これまでに約750本が売れ、宮城県や大阪府の日本酒ファンからも注文があった。 町並みの名称が商標登録されるケースは全国でも珍しく、これまで神奈川県の「箱根宿」「小田原宿」が認証を受け、現在、愛媛県の「道後温泉」が登録を申請しているという。 同会は今後、有明海の海産物や醤油(しょうゆ)、お菓子などの商品化にも取り組む考え。熊本会長は「協力に感謝したい。名称のブランド化が町並み保存の活力となるように、今後も地域の人たちと知恵を出し合っていきたい」と話す。醸造した峰松一清代表も「活性化に役立つよう商品の魅力を広くPRしていきたい」と張り切っている。 商品の問い合わせは同酒造場、電話0954(63)2468へ。 【写真左】純米にごり酒「肥前浜宿」を手にする峰松代表=鹿島市浜町の「峰松一清酒造場」 【写真右】商標登録された「肥前浜宿」の町並み=鹿島市浜町
by mo_gu_sa
| 2007-05-14 08:05
| 佐賀
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