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【別府新聞】七五調の6人娘 リズムにのってデビュー

http://kiji.i-bunbun.com/read/read.cgi?1178636400=117868901530136=1
【別府新聞】七五調の6人娘 リズムにのってデビュー_e0113829_16058.jpg
 流れる風景を背中で感じ取る。信号機、カーブ、建物、標識…。マイクのスイッチを入れるのは、車窓から乗客越しに「目印」を確認した時だ。
 〈ここは名高き流川/情けも厚い温泉街(ゆのまち)の/メーンストリートの繁華街/旅館商店軒並び/夜は不夜城でございます〉
 今春に高校を卒業したばかりの6人娘。亀の井バス(別府市)の制服に袖を通したルーキーたちは、3年ぶりの新人バスガイドとして大型連休に”本格デビュー”を飾った。
 〈左のかなたは別府湾/湾の眺めは絵のごとく/海辺に人家群がりて/煙漂うこの街は/温泉情緒こまやかな/湯の街・別府でございます〉
 同社が日本初のバスガイドを導入したのは1928(昭和3)年。以来、不変の七五調アナウンスを語り継ぐ。声のリズムは、さながら百人一首の読み手のようだ。
 〈次はその名も珍しき/山の中なる海地獄/緑滴る絶壁を/背景とせる谷あいに/深くたたえし熱湯は/色紺ぺきの海に似て…〉
 研修漬けの日々。独身寮の布団に潜り込んでからも、観光データを暗記するための予習、復習が夜半まで続く。そんな涙ぐましい努力が国内外の観光客を喜ばす。
 地獄めぐりの定期観光バスツアー。名調子の案内で一期一会の2時間半を締めくくると、車中は拍手に包まれる。バスガイド冥利(みょうり)に尽きる瞬間だ。
 〈尽きぬ名残を惜しまれて/地獄めぐりは済みました/亀の井バスは謹んで/皆さまのご健康を祈ります〉

【写真】亀の井バスの新人バスガイド。左から向野由美さん、山本砂也香さん、河野愛貴さん、友永ゆきみさん、安成彩香さん、塩川祐里さん

■動画がご覧になれます。http://www.oitatv.com/
by mo_gu_sa | 2007-05-09 14:36 | 大分


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