http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/oita/news/20070316ddlk44010006000c.html
国は7月から温泉排水の規制を強化する方針だが、別府市議会(原克実議長)は16日、温泉地の危機として「現行の暫定基準の延長を求める意見書」を超党派で採択する。浜田博市長も全国市長会の温泉所在都市協議会(87市)副会長として国などに陳情している。 世界保健機関(WHO)が6年前、ホウ素とフッ素を健康に有害と指摘。環境省は水質汚濁防止法の規制対象に加えた。基準値(1リットル中にホウ素が10ミリグラム、フッ素が8ミリグラム)を超えた排水を公共下水道以外に流すと、罰金か禁固刑を科す。 両元素は温泉に多く含まれる。だが当時は除去技術がなく、国は基準値を大幅に緩和した暫定基準を設定し、適用してきた。その期限が今年6月末で切れる。 別府市旅館ホテル組合連合会は「高額な除去装置が必要になる」と経営危機を訴え、市議会が暫定基準の再延長などを国に働きかけるよう要望。浜田市長も「全国の温泉地に共通の危機」と13日、山口県長門市、北海道登別市の市長らと共に上京。環境、国土交通の両省幹部や国会議員に面会して陳情した。 浜田市長は「国も議員も温泉地の窮状をよく理解していた」と、再延長に楽観的な見通しを語った。市議会は意見書を安倍晋三首相と環境、国土交通の両大臣に送る。 ============== ■解説 ◇国は疫学調査を行え ホウ素は別府や白浜(和歌山県)などに、フッ素は草津(群馬県)や道後(愛媛県)などの温泉に多く含まれる。WHO報告は「ホウ素は腎臓疾患、フッ素は歯が黒くなるなどの健康被害がある」という。ならば、別府市には腎臓疾患の人が多いのだろうか。寡聞にしてそんなデータを知らない。 環境保護も健康維持も大切である。だが、温泉は自然にわき出し、人々が昔から健康のために利用してきたものである。それを工場排水と同列の水質汚濁防止法で規制するのであれば、国はきちんとした疫学調査をするべきである。 規制の対象は、温泉排水を公共下水道以外に流しているホテル・旅館である。別府市の調査では、市内の約2割のホテル・旅館が対象になるという。除去装置は平均で3000万円かかるそうだから、中小のホテル・旅館は廃業の危機に直面することになる。 日帰りの共同温泉などの排水は規制の対象外とされている。この点からも、理解しがたい規制である。【渡部正隆】 毎日新聞 2007年3月16日
by mo_gu_sa
| 2007-03-16 13:00
| 大分
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