http://www.asahi.com/sports/update/0301/013.html
今夏、全国高校総体を初めて開催する佐賀県が深刻な宿不足に立ち向かっている。選手と監督だけで約3万3000人、応援者は約50万人にのぼる高校スポーツ最大のイベント。一方の佐賀はホテル、旅館数の全国最少県だ。隣県の福岡を巻き込んだ「広域配宿」でピンチを乗り切るという。 「参考にならない。佐賀の宿は観光県・長崎の約半分。同じやり方では無理だ」。実行委員会事務局で宿泊輸送担当の藤井伸一郎指導主事は一昨年、03年長崎総体の資料を調べて開き直った。 厚生労働省調べの都道府県別生活衛生関係営業施設数(06年3月末現在)によると佐賀県のホテル・旅館の総数は440軒で全国最少。4306軒で最多の静岡県と比べると約10分の1の少なさだ。 特に8月上旬に競技が集中する佐賀市の宿不足が悩ましい。企業の保養所などをかき集めても定員は約4000人分。「陸上だけで1日に4000人が参加する日もあるのに」と藤井指導主事は話す。 ピンチを察した佐賀県の対応は早かった。昨年4月には国内旅行会社5社から常勤職員を招き「配宿センター」を設置。3食付き税込み8925~1万1550円の3段階に設定された料金で部屋を提供してくれる宿を求め歩いた。 県内の温泉地、武雄市や嬉野市の旅館もすべてあたったが宿はそれでも足りない。「旅館は常連客もおり、提供率は全県で7割程度」と藤井指導主事。結局、広域配宿の方針が決まった。 ピーク時には「福岡から通う選手が約半数出る」と事務局は想定するが、大きな反発は出ていない。昨秋、福岡市から高速バスで佐賀市に入る約1時間のルートを視察した河内聡・茨城県高体連理事長も「不便は感じない」と理解を示す。 佐賀総体は7月28日~8月20日、同県の68会場(サッカーは一部福岡県で開催)で29競技がある。8月1日開幕が通例だが、競技が集中することによる宿不足の事情を高体連が理解。4日間の前倒しが認められた。 佐賀県全国高校総体推進室の山田哲也副室長は「ぎりぎりまで宿確保の努力を続ける。『負け帰り』の宿を振り替えるなど融通も利かせたい」と話す。
by mo_gu_sa
| 2007-03-01 08:30
| 佐賀
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