「オンパク=温泉泊覧会」、函館でも別府でも

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 温泉を舞台にした体験型博覧会という試みが「オンパク(温泉泊覧会)」だ。大分県別府市から始まり、今では北海道有数の温泉地、函館湯の川温泉(函館市)にも飛び火している。旧来の温泉観光を超えた取り組みは地元との交流、文化・健康体験型の温泉旅行という新しい楽しみ方を提案してくれる。

 函館湯の川温泉を中心に開かれる2回目のオンパクは3月31日~4月15日の16日間。テーマは「おいしいお出かけ」だ。第1回の成功を踏まえて、「食」をオンパクの柱に据えた。プログラムの種類は第1回よりも3割程度多い70以上に増やした。

 第1回に続き、料理や散策、健康、美容、カルチャーなどの各種プログラムを催す計画だ。前回の開催で、料理教室や食べ物付きイベントが好評だったことから、「食」をメーンテーマに掲げ、「食」の要素を色濃くする。
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 日帰り客が大半だったという第1回の結果を受けて、間際でも宿泊予約ができるサービスを、函館湯の川温泉旅館協同組合のサイトで始めた。同組合加盟のホテル・旅館のうち19施設(1月25日時点)が参加している。

 夕食の準備や部屋の確保などの都合から、間際予約はこれまで湯の川温泉では主流ではなかったが、ぎりぎり当日でも予約を受け付けることによって、急に思い立ったり、仕事の忙しい人のニーズにも答える。素泊まりや夕食抜き比較的低価格のプラン、1人でも宿泊できる部屋も用意している。

 2006年10月21日~11月5日の16日間にわたり、湯の川温泉で開いた第1回「オンパク」は2000人近くが参加し、初回としては十分な成果をあげた。期間中は散策やエステ、アロマテラピー、料理教室、日本舞踊など50を超える講座が開かれた。お座敷芸を披露する「芸者あそびのすすめ」や、落語の「湯けむり寄席」、「料理長による料理教室&試食会」などが人気を呼んだ。「海藻アーティストになろう」「洋風建築探訪」といった函館ならではの催しも開かれた。

 各講座の料金は1人当たり2000円程度が中心で、都心のカルチャースクールに比べて手ごろだ。しかも大半が温泉入浴付き。異なる講座をはしごできるといった、「オンパク」ならではのプラスアルファもある。
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 1講座の人数が、少ないケースでは5人程度で、多くても20人ぐらいに抑えられているのもありがたい。大教室で大勢が参加するカルチャースクールにはない濃密さが教わる気持ちを引き出す。講師との距離感が近いので、参加者の理解が助けられるという利点もある。

 本家の別府温泉(大分県)でも5月11日から6月3日に「2007年春オンパク」が開かれる。別府では年に2回のオンパクが恒例となっており、リピーターもつき始めているという。

 オンパクは単なる観光キャンペーンではない。温泉を核に据えながら、地元と来場者との交流を重視しているのが特徴だ。文化、スポーツイベントなどに参加できる体験交流型イベントという新コンセプトを打ち出した。同時に、温泉地の住民自身に地元の魅力を再発見してもらうことも狙っている。

 別府のオンパクは「別府八湯地域において温泉を核としたウェルネス産業を起こす」ことを目的としている。来場者だけではなく、住民の生活の質(クオリティー・オブ・ライフ、QOL)向上を目指す新たな試みはほかの温泉地からも注目を浴びていて、今後、函館以外にも広がりそうな気配だ。

【写真】(上)湯の川温泉の地元熱意が別府からオンパクを呼び込んだ
     (中)函館湯の川温泉の第1回オンパクで開かれた陶芸教室
     (下)湯煙たなびく別府温泉

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関連サイト
・函館湯の川温泉の直前予約情報ページ:http://yunokawa.hakodate.ne.jp/yado/index3.html
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by mo_gu_sa | 2007-02-05 12:00 | 温泉一般


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