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温泉健康法 温泉の知識あれこれ(10) 冬の温泉旅行

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温度差に気をつけながら温泉でストレッチ

 冬は大陸の高気圧が発達して、気圧配置が西高東低型になります。北西ないし西の冷たい風が吹いて、寒さもきびしくなります。季節風が吹き出すとともに雪が降り始め、日本海側では冬の生活が始まります。北海道もまた雪との闘いでしょう。

 こうした気象の変化は、寒さに慣れていないからだの調子を乱し、抵抗力が低下した高年者や病気を持った人たちには刺激が強すぎます。冬の北海道、東北、北陸地方へ旅をするときは十分気をつけなくてはなりません。

 急に寒冷刺激を受けると、のど、鼻の粘膜が弱くなり、病原菌に対する抵抗力が落ちて風邪、鼻炎、咽喉炎、気管支炎、肺炎などを発病しやすくなります。血圧も上昇しますから、高血圧、動脈硬化、心臓病の人は、屋内、屋外の温度差に要注意です。

 温泉旅館で風邪を引いたとき、たとえば寒気がしたときや熱っぽいときの温泉入浴は禁じます。じっくり温まって治そうと考えるのは間違いです。現代の風邪は、ウイルスの感染によるものだからです。鼻がムズムズ、のどがイライラしても発熱しなかった場合は入浴できます。したがって風邪かなと思ったら一日は様子を見たほうがいいでしょう。

 若者や子供たちは、冬の寒冷刺激を受けて鍛錬し、強い体力をつけるのも大切です。現代人は、冷暖房やエアコンの人工温度に慣れて体温調節がうまくできないので風邪を引きやすく、体力も低下しています。

 仕事で疲れた父親は、宿でごろ寝をするより子供たちと一緒にウインタースポーツを楽しむとストレス解消になります。母親は上げ膳据え膳でストレスから解放されます。身体を思いきり動かすと、温泉入浴とともに、冷え性、肩こり、腰痛などが楽になります。大きな浴槽の中でストレッチするとよいでしょう。身体部分の筋肉がほぐれます。腰痛には腰の、肩こりには肩や首のストレッチングが有効です。冬の筋肉トレーニングに温泉浴がおすすめです。

 ただしギックリ腰、捻挫、くじき、寝ちがい、骨折など急性期の場合は冷やしたうえで安静にして、2、3日たってから温浴をします。

 高齢者、高血圧の人は、露天風呂や、温泉浴の雪見酒は禁じます。冬は温暖地の塩化物泉、硫黄泉、二酸化炭素泉の温泉がおすすめです。

旅行読売2月号より

(2007年1月23日 読売新聞)
by mo_gu_sa | 2007-01-23 12:14 | 温泉一般


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