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大火復興 湯気とともに 別府・此花温泉 1年1ヵ月ぶり

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 昨年1月の大分県別府市光町の大火で焼失し、再建が進んでいた共同温泉「此花(このはな)温泉」が26日、ようやく完成した。地域の人と人との交わりの中心にあった温泉。1年1カ月ぶりの再開に、住民たちは「復興の大きな区切りになる」と喜びを分かち合った。

 昨年1月13日夜に起きた大火では、民家や店舗計23棟が全焼し、1人が亡くなった。被災前の温泉は1日に300人ほどが利用し、2階には地区公民館もある地域の「憩いの場」だった。路地の先にある風情は温泉ファンにも人気が高かった。全国のファンから支援金も寄せられ、地域復興の象徴として再建工事が進められていた。

 落成式に先立ち、近くの公園で火災の記憶を伝える石碑の除幕式もあった。完成した温泉は以前と同様、2階に公民館を併設。総事業費は約5千万円で、地元や全国からの支援金は350万円を超えた。

 古くから地域で温泉を利用してきた光町地区には内風呂のない家も多く、この1年余り、周辺の温泉に通う人もいた。温泉を運営する地元自治会の会長、星野隆昭さん(70)は「地域の最大の願いだった温泉の再開をようやく果たせた」とほっとした表情を見せた。

 全焼した自宅を再建した高橋正広さん(58)は「これで以前と変わらない生活ができる」と、温泉再開に感慨深げ。半世紀以上温泉を利用し、番台も務めたことがある扈(こ)山多美子さん(75)は「地域になくてはならない存在。顔なじみと風呂場で井戸端会議しながら、ゆっくり漬かりたい」と笑顔を見せた。28日まで無料開放される。

【写真】再建された此花温泉の一番風呂を準備する地元自治会の人たち=26日午前9時半ごろ

=2011/02/26付 西日本新聞夕刊=
by mo_gu_sa | 2011-02-26 14:35 | 大分


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