http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/217506
日田市天瀬町五馬(いつま)地区の温泉付き別荘地で、源泉地の所有権をめぐり、別荘地の販売会社などと購入者との法廷闘争が拡大している。同社の実質的オーナーとされる男性などが所有する源泉地を共有にすべきだとして、購入者12人が7月、登記変更を求めて地裁日田支部に提訴していたが、24日、249人が追加提訴した。双方の主張には大きな開きがあり、争いは長期化しそうだ。 別荘地は、別荘販売会社10社(9社が廃業)が開発し、1996年から販売。大分、佐賀、福岡県などの660人が土地を購入し、280人が別荘を建てた。提訴した261人のうち260人は別荘も建てている。 原告団によると、96-2000年ごろに販売会社が配布した別荘分譲のチラシには、7カ所の源泉地の所有権について「共有」と記され、販売時に口頭でも説明があったという。しかし、実際の所有者は5カ所が実質的オーナーの男性、1カ所が東京都の販売会社、1カ所が別荘地の道路などの管理を請け負う天瀬町の会社。この3者が訴訟の被告になっている。 源泉地近くには、くみ上げた温泉水をためるタンク小屋があり、その土地が共有地として登記されていたため、購入者は長らく、源泉地も共有と思い込んでいたという。 同町の他の別荘地では94年、住民が知らない間に源泉地所有権が開発会社から別の会社に移り、温泉利用料をめぐるトラブルが発生。実質的オーナーの男性はこの時、別荘販売にかかわっていたとされる。訴訟では、源泉地の所有権のほか、温泉採取権の共同所有や建設時に払った保証金などの返還も求めている。 一方、被告側はこれまで「売買の対象は契約書で決まる。源泉地を共有する約束はしていない。会社のオーナーも別の人間だ」などと主張。被告の別荘地管理会社の代表者(64)は「違法なことはしていないと聞いている。こちらにも言い分があり、裁判を通して主張したい」と話している。 【写真】(左)源泉地の所有権をめぐる対立が起きている天瀬町五馬地区の別荘地 (右)所有権が争われている源泉地の一つ(金網の中)。奥の建物はタンク小屋 =2010/12/25付 西日本新聞朝刊=
by mo_gu_sa
| 2010-12-25 00:55
| 大分
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