「龍馬伝」に霧島沸く 「篤姫」に続け観光振興に熱 「日本初」新婚旅行の地

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 NHKの大河ドラマ「龍馬伝」に熱い視線を送っている温泉地が鹿児島にある。坂本竜馬が日本初の新婚旅行を楽しんだとされる霧島市だ。観光振興に生かそうという取り組みが続々と登場し、発売された「竜馬グッズ」は既に50種類近い。前田終止市長(62)も「私が出演してもいい」と並々ならぬ熱意でNHKに対し市内でのロケを誘致している。「竜馬も癒やされた温泉や人情を武器に、大河ドラマ『篤姫(あつひめ)』以来の鹿児島観光ブームの再来を」と期待は高まるばかりだ。

 ケーキ、Tシャツ、フィギュア…。「これ全部、竜馬グッズです」。江戸末期創業の霧島ホテルのロビーで、福冨龍一支配人(62)は陳列台からあふれそうな商品を前に両手を広げてみせた。その数、30種類。シャモ鍋など当時の料理を再現した「龍馬御膳(ごぜん)」もつくり、好評という。

 創業時に竜馬と妻おりょうが2泊した。「龍馬伝」は千載一遇の好機と、ドラマの放送が決まった2008年夏から竜馬グッズの販売を増やした。人気は芋焼酎「龍さんとおりょうのはじめての新婚の旅」(2本1組)。製造する国分酒造協業組合はドラマが始まった1月、前月の2倍の300組を出荷した。

 「神社も負けられない」。竜馬夫婦が参拝した霧島神宮の光増秀昭権禰宜(ごんねぎ)(35)たちはこの半年で取材を50件も受け、当時の宿坊跡などを紹介したという。今年の正月三が日は、記録が残る05年以降で初めて県内単独トップとなる36万人が訪れた。

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 期待の背景には、同じ大河ドラマ「篤姫」(08年放送)での成功がある。ゆかりの地でロケも行われた鹿児島県指宿市では、不景気なのに08年の観光客数が前年比1割増えた。霧島市にも波及したが、伸びは3%にとどまった。

 「今回は霧島が脚光を浴びる番」。前田市長の言葉に力がこもる。誘客には市内ロケの実現が不可欠と考え、龍馬伝のプロデューサーに直訴。実現するかどうかは未定だが、市は新年度予算案に事業費390万円を計上した。「おりょうの入浴シーンなんか最高だよね」とボルテージを上げる。

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 霧島市内では、竜馬夫婦の旅程をたどる「龍馬ハネムーンウオーク」(20、21日)や「塩浸(しおひたし)温泉龍馬公園」の5月1日開業など、イベントや施設整備もめじろ押しだ。ただ課題は、竜馬の故郷の高知や海援隊を組織した長崎よりも低い知名度。札幌市から新婚旅行で霧島神宮を訪れた長谷川大さん(36)とさくらさん(27)夫婦も「旅の直前まで竜馬と霧島の縁は知らなかった」と話す。

 観光資源の発掘などを進める市民団体「かごしま探検の会」代表理事の東川隆太郎さん(37)は「動乱期に竜馬が唯一安らいだのが新婚旅行。この癒やし効果のPRが大切」とアドバイス。龍馬伝を生かす鍵は、やっぱり自然と温泉、人情豊かな「霧島らしさ」にありそうだ。

【写真】(左)霧島神宮の竜馬とおりょうの看板を見て「仲の良さにあやかりたい」と新婚カップル
     (右)霧島ホテルのロビーに並ぶ竜馬グッズの数々

=2010/03/11付 西日本新聞朝刊=
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by mo_gu_sa | 2010-03-11 01:14 | 鹿児島


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