http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukuoka/news/20100310-OYT8T01166.htm
筑後市の船小屋温泉郷に今月、炭酸泉を使った温泉浴場「すずめ湯」がオープンした。筑後商工会議所などが炭酸ガスを抜かずに炭酸泉を加温する装置を開発し、一定の成果を上げた。関係者らは「温泉郷復活の第一歩になれば」と期待を込めている。 同商議所によると、船小屋鉱泉の源泉は1リットル中約1600ミリ・グラムの炭酸ガスを含む高濃度炭酸泉。約20度と温度が低いため、入浴するには加温が必要となる。しかし、ボイラーで急激に温めると、炭酸ガスが気化して効能が落ちてしまう。 このため、同商議所は九州大と久留米高専の協力を得て、熱した小石を使って炭酸泉を温める装置を開発。加温しても一定の炭酸ガスを残すことに成功した。炭酸泉は1リットル中の炭酸ガス含有量が1000ミリ・グラム以上のものを指すが、39度に温めても、浴槽に注ぐ時点で約1200ミリ・グラムを残せるようになった。 同市尾島の船小屋鉱泉源公園のそばにあり、プレハブ小屋の中に、それぞれ5人程度が入浴できる男湯、女湯を備える。源泉は鉄分を多く含むのも特徴。赤茶色の湯は鉄のにおいを漂わせる。足湯浴の実験では、血圧、心拍数の低下などの効能が証明されている。 しかし、炭酸泉で人気の高い大分県竹田市の長湯温泉のように、入浴時に肌に気泡が付くことはないという。浴槽での滞留時間が長くなると炭酸分が抜けてしまうため、湯船も小さくせざるを得なかった。 浴場の開設を担当した同商議所職員、国武進一郎さん(36)は「視覚的にアピールするためにも、泡が付く温泉にしたい」と語る。加温後も泡が付くぐらいの炭酸分は含むため、浴槽の大きさや形に改善点がないか検討するという。 船小屋温泉協会の樋口真大会長(47)は「炭酸泉を生かして療養温泉地を目指し、かつて湯治場としてにぎわった温泉郷の復活につなげたい」と話す。 同商議所が管理する3月中は利用無料。午前10時から午後5時まで(受け付けは午後4時まで)で、木曜休み。4月からは同協会が運営し、営業時間は未定、入浴料は350円を予定している。問い合わせは同商議所(0942・52・3121)へ。 【写真】赤茶色の湯が特徴のすずめ湯 (2010年3月11日 読売新聞)
by mo_gu_sa
| 2010-03-11 06:00
| 福岡
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