http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0213&f=business_0213_035.shtml
温泉とは何かを日本の温泉の歴史や独自に発達した文化をたどりながら探る。本物の温泉の条件を(1)足元から湧いてくる(2)入浴すると炭酸ガスなどの泡が体に付着することと定義。温泉そのものの力は、「湧いてきたばかりのお湯に浸かってこそ発見できる」と筆者は主張する。
温泉法を「天下のザル法」と言い切り、入浴剤、水増し、偽装が許されていると現状を指摘。あいまいな温泉の定義や塩素消毒、循環システムの利用に警鐘を鳴らす。温泉を守るためにも、新鮮で循環や塩素消毒をしない飲める湯を目指すべきだと提言。利用者が本物の温泉を求める昨今、生き残るのはかけ流しや飲泉可能な温泉だけだと強調している。
全国1千以上の温泉に親しんだ著者ならではの基準で、鶴の湯温泉(乳頭温泉)や大丸あすなろ荘(二岐温泉)などを本物の温泉に入れる温泉宿として紹介。巻末には、もう一度行ってみたい宿として明神館(扉温泉)、長寿館(法師温泉)などを挙げている。
問い合わせは祥伝社(TEL03・3265・2081)まで。定価は1400円。(情報提供:観光経済新聞社)