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流しの「はっちゃん」逝く 83歳

http://www.oita-press.co.jp/localNews/2009_124779253332.html流しの「はっちゃん」逝く 83歳_e0113829_22311917.jpg

 流しの「はっちゃん」の名で知られた別府市若草町の上野初(はじめ)さん(83)が16日午前、肺炎のため同市内の病院で亡くなった。相棒の「ぶんちゃん」こと日浦文明さん(77)と肩を並べ、ギターで懐メロを奏でながらネオン街を歩く姿は路地裏文化の象徴でもあった。ひょうきんな振る舞いで観光客らの笑いを誘うなど、誰からも愛され続けた生涯だった。

 1950年代前半、流しの世界に入った。湯の街が「不夜城」と呼ばれた黄金時代。20人以上の同業者とともにギターをつま弾き、浴衣姿の酔客を引き連れながら繁華街を歩いた。楽譜は読めなかったが、耳で覚えて演奏していたという。
 別府観光の衰退や年齢的な問題などで一時は一線を退いたものの、2000年、まちづくりに取り組む地元住民らに担がれて復帰。「自分を育ててくれた別府に恩返しをする」ため、再びギターを手にした。
 それ以降、まち歩きの“名物案内人”として脚光を浴び、02年には松竹の舞台劇に特別出演。07年春、愛用のギターが国立民族学博物館(大阪府)に展示されることが決まり、同年夏にはCDを発売。待望のデビュー曲に「うれしい。夢みたい。まだまだ頑張って紅白に出たい」と笑わせた。
 昨年9月に体調を崩し、入院していた。妻礼子さん(74)と長男洋明(ひろあき)さん(45)は「温厚な人だった。仕事が何よりも大好きで、音楽一筋の人生でした」。
 16日午前10時25分、家族に見守られ、眠るように息を引き取ったという。
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 通夜は17日午後7時から、葬儀は18日午後1時から、いずれも別府市光町12の25の泉都葬祭社で。喪主は長男洋明氏。自宅は別府市若草町9の36。広島県出身。07年に大分合同新聞社賞、県知事表彰を受けた。

【写真】亡くなった「はっちゃん」こと上野初さん
by mo_gu_sa | 2009-07-17 09:58 | 大分


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