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日食新聞に日食エイサー、中学生ら歓迎準備に大活躍…トカラ

http://www.yomiuri.co.jp/space/news/20090624-OYT1T00674.htm日食新聞に日食エイサー、中学生ら歓迎準備に大活躍…トカラ_e0113829_23334597.jpg日食新聞に日食エイサー、中学生ら歓迎準備に大活躍…トカラ_e0113829_23335543.jpg

 日本で46年ぶりとなる7月22日の皆既日食まで1か月を切った。

 6分前後と観測時間が最長の鹿児島県トカラ列島・十島村には、有人7島に大勢の観測客が訪れる見通しだ。約120人が暮らす口之島では、女子中学生が中心となって日食を説明した学校新聞をお年寄りに配ったり、歓迎の踊りを練習したりと、世紀の天文ショーに向けて準備にいそしんでいる。

 「本物の皆既日食は映像や写真には表せない美しさ。それを自分の島で見られるなんて、すごく幸せ」。十島村立口之島中2年、中村まちさん(13)は当日を心待ちにしている。

 村は本番に向けて、昨年8月、シベリアでの皆既日食の視察に村職員らを派遣。中村さんは村内の学校の作文選考で選ばれ、職員と2人でシベリアへのツアーに参加した。現地住民の温かい歓迎や、観測者全員で月が太陽を覆う瞬間をカウントダウンした時の一体感が今も忘れられないという。

 「島のみんなにも、あの感激を味わってほしい」。帰国すると、毎月の学校新聞を通じて、日食の仕組みや観測方法などの紹介を始めた。島には小中学生は計8人しかいない。中村さんは他の子供たちと手分けして、島内の全家庭に学校新聞を配りながら、お年寄りにも日食について説明して回っている。

 さらに「観測に来る人たちに自然豊かな島を好きになってもらいたい」と、歓迎のために踊るエイサーの練習や、島内の名所紹介パネルづくりにも懸命に励んでいる。

 口之島の自治会も、来島者に温泉や釣り場を案内する島内ツアーや交流会を計画している。会長の日高助広さん(55)は「小さな島だが、できるだけの歓迎をしたい。そして、また観光に来てくれれば」と期待する。

 十島村は、電力や水などの社会基盤整備が十分でない各島の受け入れ能力から、来島者を7島で計1500人に限定。運営を近畿日本ツーリストに一任している。しかし当日は、ヨットや小型船で島へ上陸しようとする人も出ると予想する。

 村は一時、条例などによる上陸規制も考えたが、法的に難しかったという。「来島者が多すぎれば、台風などの災害時にも対応できない。島の特殊事情を理解し、ツアー以外での入島はご遠慮いただきたい」と村は呼びかける。

 近畿日本ツーリストによるトカラ列島へのツアーは大人1人約34万円からで、まだ約150人分空席があるという。問い合わせは0570・064・249へ。(角谷志保美)

【写真】(左)皆既日食の交流会に向けエイサーの練習をする中村まちさん(左)ら口之島小中学校の子どもたち(21日、鹿児島県十島村で)=大原一郎撮影
     (右)口之島小中学校の子供たちが作る学校新聞

(2009年6月24日15時44分 読売新聞)
by mo_gu_sa | 2009-06-24 15:44 | 鹿児島


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