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武雄焼の歴史を振り返って良さを見直そうというイベント「陶芸3夜待(さんやまち)」が16日、武雄市の武雄温泉新館などで開かれ、県立九州陶磁文化館の鈴田由紀夫副館長が「武雄の焼き物は多様さや素材、絵付けの魅力などがありながら、唐津焼の一部とみなされてきた」と指摘。武雄焼の古い作品を古唐津ではなく“古武雄(こだけお)”と呼ぶよう提唱した。 ■九州陶磁文化館 鈴田副館長が講演 産地の歴史振り返る 陶芸3夜待は、30日まで開催中の「武雄温泉 まちなか陶芸祭」の関連イベント。400年の伝統を誇り、個性豊かな陶器と磁器が今も生み出す「武雄焼」の歴史と魅力を探るのが狙い。 第1部で「唐津焼と武雄焼」と題して講演した鈴田副館長は、県内の焼き物の歴史を紹介しながら武雄焼の魅力を「陶器と磁器、茶道から甕(かめ)まで多様さを持ち、褐色の素地に白い化粧土と素材の魅力もある」と指摘。「伸びやかな鉄絵に鮮やかな緑彩など、絵付けも興味深いものが多い」と古武雄をアピールした。 古武雄の評価が不十分だった要因については「古唐津と呼ばれる作品のうち3分の1は武雄で焼かれた物だ。名が売れていなかったため独自性が認識されにくく、唐津焼の一部とみなされた」と分析。その上で、「長崎県の波佐見焼も名称が打ち出されて約30年しか経過していない。武雄も古い物を“古武雄”と呼んで、全体を“武雄焼”とし、その素晴らしさと存在の迫力を伝えていこう」と呼びかけた。 第2部では、近くの旅館駐車場で地元料理と酒を味わいながら武雄の陶芸を語り合うイベントも行われた。 【写真】武雄の焼き物の魅力を語る県立九州陶磁文化館の鈴田由紀夫副館長(左) =2009/06/17付 西日本新聞朝刊=
by mo_gu_sa
| 2009-06-17 01:50
| 佐賀
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