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鹿児島県の南西諸島最北部に位置する三島村。県本土と屋久島との中間に並ぶ、竹島、硫黄島、黒島の3つの有人島からなる。このうち、噴煙を上げる硫黄岳があることで知られる火山の島・硫黄島を訪れた。赤茶色の海や緑色の温泉、アフリカの民族打楽器を奏でる住民。薩摩半島南端から50キロほどしか離れていない人口約120人の島は多彩で不思議な風景の連続だった。 (鹿児島総局・島さとみ) ■5月には薪能「俊寛」上演 村営船「みしま」が硫黄島港に近づくと、赤茶色の海が視界に飛び込む。海底から鉄分を含んだ温泉がわき、酸素との接触で赤茶色に変色するという。船を降りると、民家の屋根の上をクジャクが飛び交う。飼育されていたクジャクが野生化。400羽に増えたという。学校の校庭を走る白いクジャクも目撃した。 硫黄島は周囲約19キロの小さな島。島へのアクセスは週3便の村営船のみだが、雄々しい自然に引かれて何度も訪れる観光客もいるという。 魅力の一つが、野性味あふれる温泉。海岸の岩場にある露天風呂「東温泉」は硫黄ミョウバン泉で緑色。波しぶきを浴びんばかりに近い海を眺めながら、秘湯を味わうことができる。脱衣所はなく混浴だが、入浴無料。 島では「音」の風景も楽しめる。アフリカの民族打楽器「ジャンベ」を使った地域おこしを進める同村には「みしまジャンベスクール」がある。半年間、若者がジャンベを学びながら村の作業を手伝う「ジャンベ留学生」制度は5年目を迎える。1期生の横山毅さん(34)は留学を機に島に移住した。「ジャンベに人と人の輪をつないでもらった」。スクール周辺には、軽快な音が響く。 普段は静かな硫黄島の夜が熱気に包まれそうなイベントが控える。薪能「俊寛」が5月30日に上演される。平安末期の僧・俊寛は、硫黄島に配流されて生涯を終えたといわれる。ゆかりの島で、観世流の能楽師、2代目梅若玄祥さんが俊寛を演じる。たいまつの明かりの下、野外の特設舞台で演じられる伝統芸能。島は新たな表情を見せることだろう。 【写真】(左)岩場の露天風呂「東温泉」。温泉からの眺めは絶景 (右)アフリカの民族打楽器「ジャンベ」を演奏する、元ジャンベ留学生の横山毅さん(右) =2009/04/10付 西日本新聞朝刊=
by mo_gu_sa
| 2009-04-10 00:49
| 鹿児島
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